調査
2025/05/23
【シニア犬オーナー必見】歯磨き習慣化のコツ&愛犬家が選んだオーラルケアグッズを紹介!

犬の歯垢はわずか3日で歯石へ変化し、その表面で繁殖した歯周病菌は血流に乗って全身に広がります。
「たかが歯周病」と先送りにした結果、心臓病や腎臓病の引き金になる危険性もあるのです。
特に免疫力が落ちてくるシニア期では、歯磨きの重要性はこれまで以上に高まります。
ところが犬の歯磨きは難しく、挫折してしまう人が多いのも事実。
それでも諦める必要はありません。
『we DOG』がシニア犬オーナー318人を対象に行なった調査では、「7歳を超えてからでも歯磨きは習慣化できる」ことが明らかになりました。
本記事では、同調査結果をもとに「習慣化の秘訣」や「人気のオーラルケアグッズ」も紹介していきます。
調査概要
- 調査名 :シニア犬の歯磨き実施状況に関するアンケート調査
- 調査対象:7歳以上の愛犬と暮らすオーナー318人
- 調査方法:インターネットリサーチ
- 調査地域:全国
- 調査期間:2025年4月4日~2025年4月22日
- 調査元 :株式会社キュービック
目次
シニア犬に限らず、挫折する人が多い「犬の歯磨き」

チャレンジ層…歯ブラシの頻度が週1回、または歯磨きシートを使用
未 実 施 層…歯磨きをしていない人、またはガムや液体ハミガキで簡易的に実施
まず「現在の歯磨き実施状況」に関する調査では、歯ブラシを使って週3回以上歯磨きできている人は27.3%という結果になりました。
また30.8%の人は「歯ブラシを嫌がるため、歯磨きシートを使用」「週1回程度の歯ブラシ」など、習慣化を目指して日々取り組んでおり、習慣化できている人を含め半数以上が「愛犬のオーラルケア」への意識を持っていることがわかります。
一方で、「初めて歯磨きをした時の愛犬の反応」について質問したところ、79.7%の人が「歯磨きを嫌がった/させてくれなかった」と答えており、多くの人が苦労してきた/していることも伺えます。
【意外な結果】7歳を超えてからでも歯磨き習慣は身につく

続いて、「現在の歯磨き実施状況」を「歯磨きを始めた年齢」ごとに分析したところ、意外なことに、2〜6歳から始めても、7歳を超えてから始めても「歯磨きが習慣化できた人の割合」はほとんど変わらないことがわかりました。
1歳までに始めた方が習慣化はしやすいですが、成犬期とシニア期では大きな差はありませんでした。
7歳を超えてからでも歯磨きの習慣化はできるため、諦めずに取り組むと良いでしょう。
歯磨きが習慣化するまでにかかった期間は「1ヶ月前後」が最多
では実際に、オーナーたちは「歯磨きが習慣化」するまでにどのくらい期間がかかったのでしょうか。調査結果は次のとおりです。
「歯磨き習慣化」までにかかった期間
- すぐにできた……7%
- 1週間前後 ……12%
- 1ヶ月前後 ……26%
- 3ヶ月前後 ……19%
- 1年以内 ……12%
- それ以上 ……24%
※歯ブラシを使って、週3回以上歯磨きできるようになるまでにかかった期間
「始めた日にすぐできた」「1週間くらいでできた」という人もいれば、「口元を触るところから、3ヶ月ほどかけてできた」という人まで、さまざまな人がいることがわかります。
焦ったり諦めたりせずに、時間をかけて定着させるつもりで取り組んだほうが良いでしょう。
完璧を目指さず「毎日続ける」ことが歯磨き習慣化の秘訣

歯磨きを習慣化できている人を対象に「習慣化の秘訣」を質問したところ、「完璧にできなくても良いから、毎日続けること」という意見が多く見られました。
実際に寄せられたコメントを紹介していきます。
- 完璧にできなくてもいいから、毎日同じ時間にやること。ごはんと歯磨きがセットだと体で覚えさせる(14歳・トイプードル)
- 歯磨きジェルを指につけて、口元を触るところから始める。慣れてきたら少しずつ歯を触って、終わったらご褒美をあげる。そうやって少しずつ慣れてもらう(10歳・柴犬)
- まずは歯磨きシートを使って、歯を触られる感覚に慣れさせる(15歳・マルチーズ)
- 歯ブラシに粉末状のおやつや、ジェルをつけて舐めさせる。歯ブラシの恐怖感を払拭する(11歳・ゴールデンレトリバー)
- うちのコが怖がりなので、一人が抱っこして安心させてあげて、もう一人が磨くというやり方が良かった(14歳・トイプードル)
- 頑張らないくらいがちょうどいい。「今日は片方、明日は反対側」とゆっくりやれば良い。完璧にやろうとするとお互いにしんどくなる(14歳・柴犬)
- 歯周病になると心臓病など重大な疾患のリスクも上がる。心を鬼にして、でも顔や声は優しく(12歳・チワワ)
歯磨き自体に一度恐怖心を抱かれてしまうと、払拭するのが難しくなり、何よりこれまで築いてきた信頼関係も崩れてしまいます。
そのため、いきなり完璧を目指すのではなく、段階的に取り組むのが良いという意見が多く見られました。
また慣れてきても、一度に時間をかけて完璧に磨くのではなく、「今日はここを磨く」など分けて磨くのもポイントの一つ。
特に磨きづらい奥歯や内側は、そのように分けて行なうのが良いかもしれません。
愛犬の反応を見ながら、地道に毎日取り組んでいくのが最も近道といえそうです。
【使ってよかった】シニア犬オーナーが選ぶオーラルケアグッズ

歯磨きを習慣化するには、無理なく続けられるグッズ選びも重要な要素です。
そこで、続いてはシニア犬オーナーが実際に使用して「よかった」と感じた声が多く集まったグッズを、アイテム別にご紹介します。
- 歯 ブ ラ シ … PETKISSシリーズ
- 歯磨きシート… PETKISSシリーズ
- 歯磨きジェル… ドクターデンタルワン
- 歯 磨 き ガ ム… グリニーズ
まず歯ブラシ・歯磨きシートの両方で最も利用者が多かったのは、LIONの「PETKISS」シリーズ。
「歯ブラシは毛先がやわらかく磨きやすい」「指サック型が使いやすい」などの声が寄せられており、歯ブラシに挑戦している場合でも取り入れやすいでしょう。
また歯磨きジェルを使っている人は25.7%のみでしたが、その中で最も人気だったのが「ドクターデンタルワン」。
獣医師監修の商品という安心感に加え、「これだけは好んで舐めてくれる」といった味への評価も寄せられており、歯ブラシが苦手な場合は一度試してみると良いでしょう。
歯磨きガムについては票が分かれましたが、最も多かったのは「グリニーズ(マースジャパン)」シリーズで、ほかにも「ホワイデント(ドギーマン)」シリーズや、「PETKISS」シリーズ、「ダイワのコラーゲンスティック」などを愛用しているという声もありました。
グッズ選びに迷っている方は、まずは多くのシニア犬オーナーが推奨する製品から試してみるのも一つの方法です。
いくつか試しながら“続けられるグッズ”を見つけてください。
歯を失ってから後悔しないように

今回調査したシニア犬オーナー318名の67.6%が「もっと歯を大切にすれば良かった」と回答しました。
最後に、その理由として寄せられた声を紹介します。
- 歯を数本抜くことになり、ごはんを食べにくそうにしてる愛犬を見ると、過去の自分を責めてしまう(11歳・ミニチュアダックスフンド)
- 歯石の除去手術を受けたのですが、お金もかかるし、全身麻酔も必要なので愛犬に辛い思いをさせてしまった(15歳・ミックス(中型))
- 心臓病を患ったときに、歯周病菌が原因になっている可能性を指摘されました。オーラルケアにもっと力を入れていれば…と後悔しています(14歳・日本スピッツ)
- 歯槽膿漏になり、家族からも口が臭いと言われてしまう…(14歳・トイプードル)
- 歯石が原因で抜歯したためウェットフードに変えた。しかしウェットフードは歯石が溜まりやすく、悪循環にはまってしまった(11歳・ミックス(中型))
オーラルケアを怠った結果、愛犬の健康やQOLへの影響が出るだけではなく、本来であれば不要だった治療費までかかってしまう可能性があります。
どうしても歯磨きさせてくれない場合は「病院にお願いする」のも一つの手です。
「ちゃんとオーラルケアをしていれば…」と後悔しないように、今日からできることがあればぜひ実践してください。