老いのかわいさ
2026/04/12
桜色の光に包まれる…8頭の春物語

シニア犬たちの「春のすごしかた」は十犬十色。
いくつになっても花より団子(おやつ)な食いしん坊もいれば、歩くことが楽しくて仕方のない犬や、年齢とともに甘えん坊になり「花より飼い主」という犬まで。
今回は、そのような12歳〜19歳のナイスシニア犬8頭をご紹介します。
それぞれの歩幅で過ごす、愛らしい春のひとコマをご覧ください!
目次
甘えん坊デビューした、15の春

【くうちゃん|柴犬・15歳】
晴れて気温が上がったこの日、飼い主さんとふたりでお花見に出かけたくうちゃん。黒老柴にとっては暑いくらいの陽気でしたが、本人(犬)はずっと楽しそうだったといいます。
じつは今年に入ってから、甘えん坊になったというくうちゃん。事あるごとに抱っこを要求するようになったのだそう。
その変化のきっかけは、今年1月に先住犬にして最愛の相棒・はちちゃん(柴犬・15歳)とお別れしたことにあります。
半年にわたった介護期間中、飼い主さんがはちちゃんを抱きかかえてケアする姿を、寂しかっただろうけど見守り続けていたくうちゃん。
生まれて初めての「ひとりっ子」になった今、お別れした寂しさも相まって、愛を確かめるように抱っこをせがむようになったのです。
そしてその時間は、飼い主さんにとっても、大きな愛を受け取るひととき。
今年はふたりで迎える初めての春ですが、胸にははちちゃんを、腕にはくうちゃんを抱いて、忙しく愛おしい日々がこれからも続いていきます。

19年目の春は、幸せの匂いがする

【ぽん太くん|トイプードル・19歳】
家の中では、クリクリとした目がチャームポイントのぽん太くん。年齢とともに光に敏感になってきているため、外では眩しそうなご様子です…(笑)
それでもお花見に行けば、桜の匂いはしっかり確認して、家族と一緒に春を感じます。
飼い主さんによると、直近の一年は「これまでで一番老いを感じた一年」だったといいます。
持病の心臓病に加えて、歯周病の影響で歯茎に穴が空いてしまい、ほかにも気管虚脱のような症状も見られるようになったのだそう。
大好きなドライフードも食べなくなってしまい、現在は「制限なく好きなものを」という獣医師の提案を受け、食事の内容をがらりとアップデート!
朝ごはんは、ぽん太くんのために手作りしたパンとヤギミルクと野菜、夜は牛肉と野菜。毎日に「美味しい」が溢れています。

「食べたい!」という意欲は、生きる力そのもの。愛情たっぷりの特製メニューを力に変えて、19年目のあたたかな春を力強く踏みしめています!
走ったりボール遊びはダメだけど、桜を乗せるのはいい?

【ゴンザレスくん|ミックス・14歳】
この写真を撮ったのは、桜がまだ開花したばかりの頃。
小鳥がつつかれて散ってしまった桜を「もったいない」と拾い集めた飼い主さん。ゴンザレスくんの頭上でふわりと舞わせると、頭の上に一輪、また一輪と乗りました。
当然何をしているのかわからず、しかも大好きな散歩中に写真撮影が始まり、困惑するゴンザレスくんがこちら…(笑)
実は3年前、心臓病(僧帽弁閉鎖不全症)が突然悪化してしまい、命に関わる状態になったというゴンザレスくん。
当時は、飼い主さんが僧帽弁の「手術」を決断し、何とか一命を取り留めたものの、一度拡大した心臓は伸びたゴムのように強度を取り戻すことはないため、現在も運動制限があると言います。
かつてのように走ることや大好きなボール遊びは禁止、ゴンザレスくんのペースでゆっくりと散歩を楽しむ日々を過ごしています。
その中でも歩くことは楽しく、今年の2月に旅行に行った時には満面の笑顔を浮かべていました。

夏になると心拍数が上がり、心臓に負担がかかるため、それまでにたくさん散歩に行って、楽しい日々を過ごすことが、飼い主さんとゴンザレスくんの目標です!
桜を見るたびに欲しくなる…あの時のおいしいアレ

【ゆずちゃん|コーギー・16歳】
お花が大好きで、花束を買って帰宅すると「見せて、嗅がせて」と前脚をパワフルに使って歩み寄ってくるというゆずちゃん。
ところが、桜に対してだけは「花より団子」。お花見に行くと「おやつを買って」とジタバタと駄々をこねるのだそう…(笑)
幼い頃、お花見スポットの近くで犬用おやつを買ってもらったことを、何年経っても覚えている(!)のです。
そんな食いしん坊なゆずちゃんですが、現在は右前脚にできたガンと闘っています。
先生からは根治のために「断脚」も提案されましたが、ヘルニアによって後肢麻痺のあるゆずちゃんにとって、前脚は唯一移動するための手段。「自由を奪いたくない」と家族全員の考えが一致し、緩和ケアを選んでいます。
現在、体調に波がある日々が続いているといいますが、今年もお花見に行けたら、もちろんおやつを買ってあげるとのこと(※写真は昨年のもの)。
さらに4月20日には、17歳の誕生日も控えています。
目標とする日々が続くゆずちゃんとご家族へ、we DOGからも心からのエールを送ります!

コレは見るもの?嗅ぐもの?食べるもの?

【こなつちゃん|フレンチブルドッグ・12歳】
10歳を過ぎた頃から、芝生や草むらの上を歩くのが好きになったというこなつちゃん。
地面の感触を肉球で感じたり、いろんな匂いを嗅いだりすることは、彼女にとって日々の楽しみの1つ。
桜を見に行ったこの日も、低い位置まで枝が伸びた桜を見つけると、グッと顔を近づけます。飼い主さんによると「食いしん坊なので、きっと食べたかったはず」とのこと(笑)
そんなこなつちゃんの毎日はアクティブです。平日は飼い主さんと車で公園や河川敷へ。そして週末になれば、近くに住む娘さん家族と一緒に、県内外へとお出かけを楽しみます。
特に、4歳になるお孫さんとは仲が良く、カートを押してもらったり、並んで歩いたりと、微笑ましい「名コンビ」ぶりを見せてくれています。

短頭種であり、さらに暑がりのこなつちゃんにとって、これからの季節は油断大敵。
過ごしやすい今が、ピクニックやマルシェ、家族みんなでお出かけと、思い出を全力で積み重ねていきます。
17歳、まだまだアクティブに世界を広げます!

【コウタローくん|ポメラニアン・17歳】
幼い頃から走ることとお出かけが大好きで、毎週のようにドッグランに行き、駆け回っていたというコウタローくん。
17歳の現在、ドッグランに行くことはなくなりましたが、その時に蓄えた筋肉は健在!
朝晩の散歩を欠かさず、また週末や連休にはお出かけをして、そこで歩くようにしているといいます。
昨年は、自宅のある神奈川県から北海道へ、車とフェリーを乗り継いで、3泊4日の旅行にも行けました。

とはいえ、ハイシニアとしての悩みもあるといいます。現在は腎臓病や肝臓病などの持病を抱え、毎日のお薬やサプリメント、そして注射も頑張る日々を過ごしています。
また療法食もなかなか食べてもらえず、食事管理にもひと苦労…。
それでも体調を見ながら、コウタローくんの大好きな散歩や旅行に連れて行く日々を過ごしています!
月イチの「自然に触れさせよう企画」は継続中!

【たろくん|柴犬・16歳】
桜並木の下で、笑顔を見せてくれたたろくん。じつは前日まで下痢や発作が続いており、この日は少し疲れ気味だったそう。
ところが、公園にやってくれば気分も上がって、この笑顔!
たろくんは、5歳の時に保護犬として迎えられて以来、月に一度「自然に触れさせよう企画」と称して、キャンプや登山に行く生活を送ってきました。
自然の中だと空気がいいからか、普段よりずっと元気に歩くのだといいます。

16歳になった現在、キャンプや登山こそできなくなりましたが、体調を見ながら自然の多い場所に出かけています。
歩くペースは、ゆっくり。まっすぐ歩ける日もあれば、最近はくるくる回って進めない日も多くなったといいます。
それでも落ち葉や草の上を好んで歩き、気づけば1時間以上も歩く日があるのだそう!
「ハイシニア版・自然に触れさせよう企画」はこれからも続いていきます。
目が見えなくても、耳が聞こえなくても

【ミントくん|トイプードル・17歳】
昨年の春ごろから目が見えなくなり、耳も聞こえなくなったというミントくん。
ひとりになると不安そうに家族を探すようになったため、現在は家で留守番することはなく、常に誰かがそばにいる生活を送っています。
そんなミントくんですが、散歩中の様子にも愛らしい変化がありました。
以前は道端でほかの犬にすれ違うたびに吠えていたそうですが、今はすっかり大人しくなり、飼い主さんとの散歩に集中。
楽しくなって歩くペースが上がると、少し先まで進んでは「早く行こう!」と言うように振り返るのだそう。そんな姿を見たくて、飼い主さんはわざとゆっくり歩くこともあると言います(笑)
桜を見にきたこの日は、散歩中のミントくんを撮ろうとすると、気配を感じたのかカメラとバッチリ目が合った写真が撮れました。
若い頃は1日2回の散歩に加え、週末ごとに遠出を楽しんでいたミントくん。今は10〜20分ほどの短い散歩になりましたが、嗅覚を使って、飼い主さんと心を通わせる毎日を過ごしています。
